声優演技講師のマイコーです
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今回は最近読んだオススメの本についてご紹介。
目次(クリックでジャンプ)
山口勝平さんの著書『勝平大百科』がすごい
声優・山口勝平さんといえばどのキャラクターを思い浮かべますか?
『犬夜叉』の犬夜叉
『らんま1/2』の早乙女乱馬
『ワンピース』のウソップ
『魔女の宅急便』のトンボ
パッと思いつくだけでも多くのキャラクターの名前が挙がります。
声優に詳しくない人でも誰もが一度は聞いたことがある声ではないでしょうか?
そんな山口勝平さんの著書『勝平大百科』
声優さんが本を出版することも珍しくないですが
多くが声優に必要なスキルや心構え、
著者の声優さんの足跡をたどりながら演技論などを書き記したものです。
またはエッセイやフォトブックなどパーソナルな部分を切り取ったもの。
しかしこの本は一味違いました。
どんな点が違ったか紹介していきたいと思います。
描かれる軸が違う
ノウハウや演技論を書いたものももちろん刺激的ですし役立つことも多いです。
しかしこの本は演技論などを軸に語っているのではなく
役とどう向き合ってきたかという軸で語られています。
山口勝平さんがどうやって声優として歩きだし
どうやって役を勝ち取り、もがき、向き合ってきたか
それがデビュー作から近年の作品まで順を追って書かれています。
アニメ・声優ファンとしての読み応え
先ほど紹介したような誰もが知るキャラクターだけでなく
OVA作品など知る人ぞ知るキャラクターについても書かれ
山口勝平さんのデータベースとしても楽しみつつ
役への思い入れや向き合い方は大変勉強になります。
特に作品が放送された時代背景や業界の様子
共演者とのエピソードや収録現場や打上げ旅行での話など
出演者だからこそ語れる当時の様子はデータベースでは得られない情報です。
声優でなくともアニメファンでも楽しめる部分が多いです。
時系列で語られているため移り変わりも感じることができます。
読者の経験値で変わる【刺さるポイント】
声優視点でも時系列で描かれることにより受け止め方が変わります。
声優として走り出しがむしゃらにやってきた新人時代から
経験値を積んで売れっ子の仲間入りをした頃。
考え方や多忙な中での向き合う姿勢、オーディションでの裏話など
仕事術の移り変わりも感じることができます。
読者自身の立ち位置でも受け止め方が変わってくるはずです。
新人になって右も左もわからずもがいている時に何をするか?
得意な役ではない新たなキャラを求められた時どうするか?
忙しさに忙殺されないで向き合うためにはどうするか?
今の自分に照らし合わせるとヒントが得られるはずです。
また、まだプロになっていなくとも将来を想像して
自分がその立場になったのを想像してみるのも勉強になると思います。
読書になじみがない人にもおすすめできる理由
そして山口勝平さんの語り掛けるような文章もあって軽快に読み進められます。
キャラクターへの愛情や当時の現場の空気感などありありと伝わる文体で読みやすいです。
エッセイでもあり、データベースやファンブックでもあり、技術書でもある。
「小難しい内容は苦手で気軽に読みたい」という普段読書になじみがない人にもおすすめです。
まとめ
技術書とは違った切り口ですが、
そこには役者としてやっていく上での多くのヒントがちりばめられています。
作品を思い出し、または新しいキャラクターとの発見を楽しみながら
今の自分に投影してみると成長のきっかけになるかもしれません。
ぜひ皆さんの感想や好きなキャラクターも教えてください。
単行本よりちょっとお得に購入できる電子書籍版もあります
今回の内容はこちらの動画でも解説しています
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それでは本日のレッスンはここまでです。
また次のレッスンでお会いしましょう。