新年度をひかえてそろそろ進路を考える時期ですよね?
声優を目指す皆さんも迷ってるかもしれません。
私がよく受ける相談に
「養成所がいいですか?専門学校がいいですか?それとも劇団でしょうか?」
というものがあります。
ほかにも
「声優を目指しているので舞台に出る必要ないと思うのですが…出来ることなら舞台をやらずに声優になりたいと思っています」
という声もありました。
その気持ちわかります。
アニメに出るのに舞台は必要なさそうですよね。
むしろ回り道しているような…そんなことを想う人も多いと思います。
本日はそんなお話…
決まった道はない
現場に出ていると色々な役者さんが集まります。
大手声優事務所の役者さん、中堅声優事務所の役者さん、少人数の声優事務所の役者さん、芸能事務所、劇団、はたまたフリーの役者さん。
そんな色々な人が集まって収録は進むのです。
それぞれの所属があるように声の仕事をするまでの経緯も人それぞれです。
ですので、決まりはありません。
ただ進路を決める時にそれぞれ特色があるのを理解する必要があります。
その事務所や劇団に所属している方々はどのような活動をしているのか?
アニメなのか?外画なのか?ナレーションなのか?
事務所によって得意分野があります。
将来自分がやりたい分野に近い劇団や事務所を選ぶのがいいでしょう。
では最後に「声優なので舞台は不要」ということに関して…
声優の専門学校でも舞台を卒業公演にやることがあります。
なぜ声優のためと名乗っている養成所や専門学校が舞台をやらせるのでしょうか?
それは舞台を経験することで得るものがあるからです。
長期間台本と向き合って作品を理解し、そして役を作り上げる。
舞台は時間をかけて何度もセリフのやり取りをして稽古をしてお客さんの前で上演をします。
一方で声優は基本的に読み合わせをすることはなく、現場であわせて1日ないし数日で収録を終えてしまいます。
アニメや吹き替えに関して言えば、タイミングまで指定されている状態です。
抜き録りと言って個別に録音したり、場面も時系列通りではないこともあります。
どちらが良い悪いではありません。
ただ、舞台経験はスピードが求められる収録などとはまた違った経験値になると思われます。
何度も同じ役やセリフと長期間向き合って作り上げていく作業はアフレコにはないものだと思います。
年配の声優さんたちが口をそろえて
声優なんて職業はない!声優も俳優の一部なんだ!
と仰るように声だけで芝居をするのではなく、全身を使って表現することが大事だと考えられています。
それが舞台が大事だと言われる所以かもしれませんね。
舞台をやったことない声優さんはいますが演技を向上させる経験になることは間違いないです。
ですので「回り道」なんて考えないようにしましょうね。